透析室は専門性が高いため、未経験の状態で転職することは難しいと考える看護師もいるかもしれません。実際、透析室の仕事に入ってみて、なかなか慣れずに辞めてしまうケースがあるのも確かです。そうならないためには、事前にきちんとポイントを押さえておく必要があります。透析室未経験者の看護師が、まず押さえておきたいのが、研修制度が充実しているかを事前に確認しておくことです。
透析室で働く場合、これまで培ってきた病棟勤務などの一般的な看護業務はあまり行いません。新たに透析治療の知識や道具の使い方、手順を覚える必要があります。それらはかなり専門性が高く習得が難しいため、研修制度が整っている施設でなければ、習得に時間がかかり、ミスやトラブルも頻発してしまう可能性が高くなります。そんな状況に陥り、やる気を無くしてしまわないよう、新人研修は実施しているのか、勉強会は開催しているのかを事前に確認しておきましょう。
そして、事前に透析看護について勉強しておくことも重要です。透析看護を経験していなくても、専門書やネットからでも情報を収集することは可能です。しっかりと勉強しておけば、面接の際になぜ透析室で働きたいと思ったのかをより具体的にアピールすることができます。
しかし、晴れて透析室で働くことになったとしても、慣れるまでには不安がつきまとうものです。どうしても自信が持てないようなら、透析室看護師に活かせる資格「慢性腎臓病療養指導看護師」を目指す方向でいくと良いでしょう。実務経験3年以上、正看護師としての実務経験が5年以上あることなど、受験資格の条件は厳しいです。これらの条件を満たして資格を取得すれば、必要な知識・スキルが身につき、おのずと現場で重宝される人材になれるはずです。